2009年10月26日月曜日

[続・野鳥] 情けない、なんでカラスに!


● トレジアン・クロー



[続・野鳥] 情けない、なんでカラスに!
━━━━━━━━━━━━━━━━━
 たった24時間まえに「カラスは載せない」と宣言したばかり。
 それが「このザマ」。
 どうしてこういうことになるのだろう?
 いっとき先は「未知:闇」だということ。
 ナニが起こるかわからない。
 それが人の世、カラスの世、ということである。

 今朝は早くからカラスがけたたましく鳴いていた。
 カラスは確かに早く鳴く。
 がそれで目を覚まされるようなことはない。
 だが今日は違う。
 鳴き声からして数が多い。
 それに大声。
 カラスの社会にナニかが起こった、とそう思ったほど。

 クリークの傍まできたら、突然、カラスが至近距離を横切った。
 そして目の前の木にひょっと止まった。



 そんな馬鹿な!
 カラスは嫌われ鳥で、そのぶん警戒心が強く、自ら人に近づくようなことは決してしない。
 カラスの種類のなかにも、人を恐れずそこそこ近くまで来るものもいます。
 が、今いるカラスはここで普通にみかけるカラス。

 Torresian Crow:トレジアン・クロー
 和名:ミナミガラス

 よって、日本にいるカラスと同じで、人が近づくと逃げる習性を持つカラス。
 それが、私の周りをうろ飛びする。
 ときどきクリーク沿いの民家の塀、アンテナ、屋根に止まり、様子を見ている。





 尻尾を広げ、クチバシを開け、威嚇するような感じでもある。
 近くに巣でもあって、ヒナがいるならそれもありうるかもしれない。
 しかし、カラスは人の往来のあるような場所に巣は作らない。
 なら、この動作はナンだ。




 よくよく動作を見ているといやに真剣。
 今朝の合唱といい、今日のカラスは圧倒的に「おかしい」。
 ナニがあったのだろう。




 私が動くたびにまとわりつく。
 ブッチャーとかレインボーなら分からないでもない。
 でも、私はカラスに何もしていない。
 清廉潔白である。
 なのにつきまとうのだ!。



 場所を変えては、デモンストレーションする。
 立ち止まってカメラを向けても逃げない。
 ツガイの片割れは、静かに見ている。
 これもカメラを向けてもまるで動揺しない。




 何か「理由がある」はずだ。
 ユメユメ考えるに結論はこうだ。
 昨日、「カラスは載せない」という宣言をした。
 これは大変だ、ということになり、今朝、急遽「カラス会議」が開かれた。
 議事は紛糾した。
 ああでもない、こうでもないと。
 そして、やはり「宣言撤回を要求する」ということになった。
 そして、その要求を私に突きつける役をおおせつかったのが、この写真のカラスだったということである。
 なんとも勝手な解釈。
 でも、心優しい私は「そうかそうか、悪かったな」などとはまるで思わないが、とりあえずこの稿を作ってインターネットに発信してやることにした。

 「これで、満足か


独り言].
 「今週でオワリます」といっているのに、なんでその時期にカラスなんぞを載せねばならんのだ。




[◇ 翌日 ◇]

 と、言っても今日。
 やはりまとわりつかれた。
 これまで、なにかカラスとあったかなと考えるのだが、何も思い浮かばない。
 ということは、私とカラスは相性がいい、ということか。
 「いやなこった

 クリーク近くまで行ったら、サーとやってきたのが、このカラス。
 昨日とヤツだろう。







 クリークの散策を終えて戻ってきたら、「またやって来たのか」といわんばかりにミエミエに目の前の木に止まった。
 まったくウルサイやつだ。
 ちゃんと、インターネットに載せてやっただろう。

 ここまではいい。
 このカラスの写真を撮って(ゆっくり写真を撮らしてくれるだ、この変てこカラスは)、パソコンへ転送した。
 そして出てきたのが、この下の写真。





 ナンと、カラスではあるが、前のカラスとは少し違う。
 目の周りが黒っぽい。
 前に載せている写真でわかるように、カラスの眼の周りは白あるいは銀色である。
 もう一つ、クチバシの付け根あたりが赤っぽい。
 光の関係ということもありますが、すべてそのように写っています。
 あきらかに光の反射ではありません。
 ここではクリアなものを5枚あげてあります。







 そういうカラスがいるのだろうかと、図鑑を調べた。
 が、出てこない。
 手持ちのカラスの写真のストックを見直したが、こんなカラスは一羽として写っていない。
 もちろん、カラスであることは確かだろう。
 「なんなんだ、このカラスは?」
 もしかして「カラスのヒヨコ」。
 てなことだと、またまた「ヒヨコシリーズ」が充実してしまう。

 しかし、目の周りが親鳥とヒヨコで違うなどということは考えられない。
 クチバシの色は、成長するにしたがって変色するというのは説得性があるが、目の回りの色は親鳥も子鳥も同じはずだ。

 まるで、カラスの悪魔ワールドに引き込まれていくみたいだ。




[◆ その後 ◆]

 カラスがまとわりつく理由が分かった。
 やはり巣があるのだ。
 クリーク沿いには数本の高い木があるが、そのうちの1本にある。



  が、カラスが巣の場所としては環境が悪い。
 このちょうど前の民家の木は、ピイーウイーが巣作りをはじめたが、途中で放棄したところだ。



 カラスのような神経質な警戒心の強い鳥が巣を作る場所ではない。
 「さっさとやめた方がいい。無駄な骨折りだ。こんなところに巣を作ったって、イライラさせられるだけだ 
 カラスの勝手、ではあるが。
 でも、私の周りを飛び回るのは白目のカラスだが、もしこれがそのカラスの巣なら、すでに巣にヒナがいる、ということになる。


● 上にカラス、下はおそらくカラスの巣


 上の写真でさらに奥にある背の高い木。
 この木には、先日の「黒目カラス」が止まっていた。





 このカラスは、私の回りを飛び回るようなことはしない。



[◆ その後2 ◆]

 今日はやたらとしつこい。
 クリークへ入ったら、ピタリと引っ付いた。
 私に沿って木々や塀の上に位置をとって見張っている。
 ちょっとやりすぎだろう、もうじきクリークがおわるぞ!。

 案の定、である。



 ワグテールがやってきた。
 後ろにつく。
 これでカラスが退散すればよし、でなければ、こうなるぞ!



 前後に並んでますので体の大きさを比較してみてください。
 カラスは10倍くらい大きい。



 そのワグテイルが攻撃を開始する。
 その俊敏さで後ろに回り、背中や尻尾をつっつく。



 カラスが泣き叫ぶ。
 容赦しない。

 私?
 「ざまあみろ」とニタニタ眺めている。




[◆ その後3 ◆]

 巣は間違いなく、カラスのものでした。






 カラスは3羽いる。
 ということは、1羽はヒヨコ?
 それで、親鳥がいきり立つのだろうか。
 いやそうともいえない。
 ブッチャーバードにはトリプル攻撃を受けたことがある。









[◆ 変てこカラス その2 ◆]

 「黒目」の変てこカラスを紹介したが、ついでにもう一つ「おでこカラス」を載せておきます。











 通常、クチバシの上端のラインがそのまま頭の上部の線につながるが、このカラス頭がもっこりと盛り上がっている。
 なんというカラスか調べてみたのだが、「わからない」。
 そのうち見つかるでしょう。
 カラスには「悪魔ワールド」と「変てこワールド」があるということ。




[◆ 黒目ガラス その後 ◆]

 ツガイでいた。
 やはりヒヨコではなかった。















 おそらく、上がメス。
 下がオス。
 オスの方の写真はあまりうまく撮れていなかった。



 「カー」に近い声でなくので、やはりカラス。
 でもやはり黒目のカラスは図鑑に載っていないようなのだが。





【Top-Page】



_