● バフバンデッド・レイル Buff-Banded Rail
野鳥とあそぶ[続]:バフバンデッド・レイル
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以前にハトに似ているが、人の気配を感じると飛ばずに草むらに逃げ込んでしまう鳥のことを書いたことがある。
その後、クリークの対岸で川の土手の草むらに入り込む姿を見かけたことがある。
この土手部分はそこだけ小さな草むらがあって、あとは土肌であり、もし出てきたら写真が撮れるだろうと思い、クリークの反対側に腰を下してカメラを構えていた。
10分待ったが出てこない。
あと5分待って出てこなかったやめようと思って、5分待った。
せっかく待ったのだからもう5分待とうと、あわせて20分、音を立てずにじっと待ったが、ついに出てこなかった。
非常に天気がよかったので、むなしくも20分ジリジリと陽に焼かれてしまった。
今朝、いつもの遊歩道を歩いていたら、らしい鳥がいた。
近づくとすぐに草むらに逃られてしまう鳥である。
写りの悪いのを承知で、近づくことはやめて遠くから5倍望遠でシャッターを切る。
今日は逆にぼんやり空で、目でみてもっこりした黒い姿が分かる程度である。
若干の時間が得られたので10枚ほど撮った。
この状態ではシルエットだろうと思ってほとんど期待はしなかった。
パソコンに取り込んで、拡大したら思った以上によく撮れていた。
目ではほとんど塊にしか過ぎなかったのだが、写真では明瞭に鳥の形以外にも、各種の特徴が見極められるほどである。
1. 長い湾曲したくちばし
2. 目のラインは黒系統、それが後頭部まで続く
3. 眉毛に当たる部分は白系統のラインでこれも後頭部まで続く
4. 目の下から首周りは白系である
5. 尻尾は短い(草むらで生息するせいであろうか)
6. 羽は波模様
7. 胸は斑点模様のようである。
総体的にはハトよりクチバシのとがったカルガモといった感じに見える。
残念ながらこれといった鳥は見つからない。
もしかしたらこれかなというのもいたが、似てはいるが、どうもイメージが合わない。
図鑑には載っていないのかと思った。
ふっと気がついたのは、カルガモに似ている、ということ。
もしかしたら水鳥かもしれない。
これまで陸鳥ばかりを探していた。
いた、「バフバンデッド・レイル Buff-Banded Rail」
Wikipediaで見てみる。
『
』
まず、これに間違いないだろう。
ビデオはWikipediaにもありますが、また別にもう一つ挙げておきます。
『
Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Buff-banded_Rail
The Buff Banded Rail by alan2rich
http://revver.com/video/788761/the-buff-banded-rail/
』
サイトを見てみる。
『
ケアンズバードウオッチング
http://cairns.nu/home/b/index_8.html
ナンヨウクイナ。英名buff banded rail。
変わり者や絶滅種が多いクイナの仲間です。
飛べないものが多いため生活範囲が限られ、特に島嶼では固有の進化を遂げた。
ヤンバルクイナとかも1500羽くらいしかいないけど。
このナンヨウクイナは太平洋の孤島ウェーキ島で絶滅したウェーキクイナと同一だった可能性もあるみたい。
「クイナは運次第」といわれるように茂みの中にいて、出てこないと見つけられない。
ウズラもそうだ。
』
たしかに、この鳥「運次第」で茂みから出てこないと見つけられない。
それに飛ぶのが苦手なようだ。
『
グリーン島にいた鳥: 2008年11月05日12:24
http://blog.livedoor.jp/ohya0130/archives/cat_50022297.html
和名 ナンヨウクイナ
英名 Buff-banded Rail
体重のわりに羽が小さく飛べない鳥で、ダッシュしながらカーブする時や止まる時に羽を使ってバランスをとっていた。
グリーン島ではいたるところに見かけるが どうやって渡ったんだろう?泳いで?水かきないけど・・・。
観光客の食べモノをアグレッシブに奪いにきます、要注意!!
』
がである。
実際はこの鳥、ちゃんと飛べるらしい。
『
Buff-Banded Railhttp://www.chiemomo.com/BIRD/FGCNS/Bird/file_bird/Buff-banded%20Rail.html
和名:ナンヨウクイナ
全長:28-33 cm
水辺に近い草むらに生息し,薮の中を歩き回っている。夕方に海岸で見ることが多い。
普段はあまり飛ばないが長距離でも飛翔することができる。
ケアンズ市内にも普通に生息しており,花壇や植え込みで見かけることもある。
グリーン島には数多くの個体が生息しており,レストランなどで食べ残しをついばんだりしている。
』
それを目撃したサイト。
オーストラリア・ケアンズ撮影野鳥一覧
http://homepage1.nifty.com/magpie/n-travel/cairns/photography-birds.html
ケアンズ・エスプラネードの一番南側の草地で、夕方買い物帰りに観察。
じっくり観察しようとしたら、樹上へ飛び上がったしまった、そこを撮影。
』
つまり、場所により、見つけるのに運次第のこともあれば、あちこっちちまたにひょこひょこしている鳥でもあり、飛べないが飛べる鳥でもあるということ。
結論的にいえば、「さっぱりよくわからないナー」、という鳥である。
これは面白いというサイトを紹介しておきます。
『
soro
http://www.geocities.jp/zetumetu2005/soro-9ue-kukuina.htm
ツル目クイナ科の仲間は絶滅してしまった数がひじょうに多い。
クイナ科の鳥はもっとも古くから地球に生きていた鳥だ。
現在では北極や南極以外の世界中で幅広く生息していて世界で約33種のクイナが知られているが,大きさもコマドリほどの小さい物からガチョウのように大きいも のまで色々だ。
そのうち13種がすでに絶滅し,現存する20種のうち18種はいずれも絶滅の危機にある.
現在も沖縄のヤンバルクイナが危機にさらされている、最悪の場合,あと5年か~10年で絶滅してしまうのではないかと考えられている。
ひょうたんのような体は細く草や茂みを通り抜けるのに便利がよかった。 歩き方は頭を上げてヒョコヒョコと歩く。 食べ物も浅瀬をヒョコヒョコ歩いて取っていた。 クイナ科には珍しく体の色は多色で、敵から隠れるには都合のよい保護色になっていた、ちょっとしたカメレオン気分だったかも。 また島で唯一の陸にいる鳥で、どうやって孤島のウェーク島にやって来たかは謎だ。 仮説として島に渡ってきたナンヨウクイナが住みつき、天敵がいないために飛べなくなりウェーククイナになったというのがある。 実際にナンヨウクイナとウェーククイナは似てるところが多いのだ。 さて、真実は?。 |
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ナンヨウクイナ ・・・オーストラリアの沿岸やインド洋地域などの流れの静かな川、湿地やマングローブの中でに暮らしている。 体長約30cm |
絶滅の原因 |
ウェーククイナの生息地であるウェーク島は、太平洋戦争(第2次世界大戦)の時に日本軍の戦略拠点になってしまう。 戦争が激化するにつれて島の駐屯部隊への食料供給がストップしてしまう。 そのため、島に残された兵隊さんたちは生き残るために島にいた飛べない鳥ウェーククイナを大事な食料として食べつくしてしまった。 ウェーククイナは赤い布をヒラヒラするとヒョコヒョコとよってきて捕獲すのは簡単なことであった。 戦争の被害は太平洋の小さな小さな島の飛べないトリまで及んでいたのだ。 |
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固有種の数が1000羽を切ると、繁殖のバランスが崩れてしまい絶滅しやすくなってしまう。 だからって戦争中に鳥の数を数えながら食べるわけ無いか。。。 』 |
クイナをWikipediaで調べてみる。
『
クイナ(水鶏・秧鶏)は、ツル目クイナ科の鳥の総称。
世界に約130種が生息。
大きさはムクドリと同じくらいである。
一年を通して水田、水辺の草むら、葦原といったところで生活し、小さな昆虫やミミズ、もみや水草などを食べる。
半夜行性で警戒心が強いためあまり人前に姿を現さない。
飛ぶ力は弱い。
日本では夏鳥として北海道、東北地方で繁殖し、秋になると本州中部以南に冬鳥として訪れる。
』
最後に「ヤンバルクイナ」について。
まずはWikipediaから。
『
ヤンバルクイナ(山原水鶏、学名:Gallirallus okinawae)は、沖縄本島に棲むクイナ科の鳥。
地元の人々にアガチ、アガチャ(「慌て者」の意)、ヤマドゥイ(「山の鳥」の意)等の名で知られていたが、1981年になって、新種として発表され、広く一般に知られるところとなった。
沖縄本島の北部のジャングルを生息域とする固有種で、和名はこのジャングルを地元でヤンバル(山原)と呼ぶことに由来する。ヤンバルクイナを保護する活動が、沖縄で行われている。
推定生息数 約700羽
- 毎年、繁殖期である5月頃に交通事故による死亡例が多く見られる。
- 2004年5月の交通事故による死亡数 4羽
- 2007年5月の交通事故による死亡数 1羽
また、外来種であるノネコやハブ駆除のために導入されはマングースによる捕食圧も強く、数年中の絶滅が危惧される。そのため、2007年6月28日、環境省がこの鳥の人口繁殖事業の開始を決定した。
』
『
山階鳥類研究所 ヤンバルクイナのページ
http://www.yamashina.or.jp/hp/yomimono/yambarukuina/yambaru_mokuji.html
ヤンバルクイナは、世界中で沖縄県北部のやんばる(山原)地域だけに生息している飛べないクイナです。1981年、山階鳥類研究所の研究員らによって学問の世界に未知の鳥であることが確認され、新種として発表されました。
この20年ほどの間に、ヤンバルクイナの個体数は減少の一途をたどり、分布もどんどんせばまっており、日本の鳥の中でもっとも危機が迫っている種といえます。
このページでは、ヤンバルクイナの命名までのいきさつや、山階鳥研が、新種記載以来地元の研究者ほかの方々とともに研究してきた生態についてご紹介し、減少の実態とその原因についても見てゆきたいと思います。
』
[◆ その後 ◆]
No.16からNo.17へ向かう遊歩道ですので、いつもの散歩道になります。
朝早くいけば出会えるようなので、このところ早起きをしています。
すぐそばはブルー・レンに出会える場所ですが、このところ見かけなくなっていますので、今はこのクイナに期待しています。
遊歩道の横なので散歩の人も多く、自転車が通ったりしますので、すぐに隠れてしまいます。
できるだけ近づいて、いい映像をと思うのですが、ジックリ撮るというのはちょっと難しい場所でもあります。
クイナに会いたいために通っている。
この場所、ちょうど朝がたは森の影になって光が不足している。
クリアな映像はポケットカメラでは撮れないようだ。
[◆ その後2 ◆]
新しい超望遠つきポケデジを使い始めて、2カ月。
ついに、10倍望遠でクイナの姿をとらえた。
場所はもっとも近いクリ-ク沿いで。
それもツガイで。
いつものように朝の散歩に出かけた。
クリークでヤマバト(コキジバト)に会った。
最近、この鳥やたらと多い。
とくにこのツリーク沿いは生息地ではないかと思われるほどである。
ウム!
なにか違う。
ハトは地面に頭を叩くような感じエサを採る。
がこのハト、首を水平に伸ばす。
そして、シッポをピクピクさせている。
ハトではない。
とすると、クイナか?
でないとすると、新しい鳥か。
鳥まで距離がある。
目では判断できない。
もし、クイナなら気配だけで逃げられる。
その場でカメラを向けて動かずにシャッターを切る。
帰ってきてパソコンで拡大する。
やはり「ナンヨウクイナ」である。
ついに10倍望遠で撮影することに成功した。
まるで映像が違う。
上の写真を拡大してみてください。
ちなみに、この写真はツガイのクイナと、そこにヤマバトが写っています。
他の写真は「folder(F70)」で見てください。
撮った写真のうち、そこそこ写っているものはすべて拡大して収録しています。
【Top-Page】
folder(F70)_