2009年6月8日月曜日
野鳥とあそぶ[続]:パイド・ブッチャーバード
● パイド・ブッチャーバード Pied Butcherbird
野鳥とあそぶ[続]:パイド・ブッチャーバード
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引っ越してきて、最初にバックヤードに来たのがこの鳥。
回転物干しの関節部分の隙間にいる虫をつまみだしていた。
いつでもどこにでもマグパイはいる。
あのしつこさに激怒し、前の家では繰り返し繰り返し「マグパイ戦争」を演じた。
まったくこの鳥、品性がない。
ここでも悩まされそうだと憂鬱になった。
が、2,3日たって「あれ、これマグパイかな」と気がついた。
何かどうも雰囲気が違う。
マグパイは黒が主で、白が従。
この鳥、胸元がどちらかというと白が主で、黒が従になっている。
その胸元だが、マグパイはスッキリしているが、この鳥はグーと張り出している。
いわゆる鳩胸。
また額だが、これもゴツくガッシリと突き出ている。
いわゆる、オデコ型。
それに動作もはるかに優雅で、マグパイのイヤラシサがない。
性格もカラリとしている。
「一徹な武人」といったムードがある。
調べてみた。
パイド・ブッチャーバード(Pied Butcherbird)という鳥。
「ブッチャー」とは、昔そいう名前のプロレスラーがいた。
たしかプロレスからお笑いに転向して、記憶では相方は和田アキ子だったように思うが。
ブッチャーとは肉屋という意味。
ブッチャーバードとは「肉屋鳥」。
何かヘンだな。
辞書を引いてみる。
「モズ:百舌」と出てくる。
本当にこの鳥、モズだろうか。
といっても、名前は知っているが、モズなる鳥はみたことがない。
Wikipediaをあたってみる。
『
モズ(百舌、鵙、Lanius bucephalus)は、動物界脊索動物門鳥綱スズメ目モズ科モズ属に分類される鳥。
全長20cm。翼や尾羽は黒い。
夏羽は頭頂部が灰色で、腹面が白くなる。
冬羽は頭頂部が褐色の羽毛で覆われる。
頭頂部オスは背面が青味がかった灰色の羽毛、体側面と腹面がオレンジ色の羽毛で覆われる。
また初列風切羽基部に白い斑紋が入る。嘴の基部から眼を通り後頭部へ続く筋状の斑紋(過眼線)は黒い。
メスは背面が褐色、腹面が淡褐色の羽毛で覆われ、腹面には波状の横縞が入る。
過眼線は褐色。
』
まるで違う。
さらにインターネットで検索してみる。
和名では「ノドグロモズガラス:喉黒モズガラス」である。
分類では、モリツバメ族 (Sibley)で「スズメ目フエガラス科モリツバメ族」ということになるらしい。
ちなみにモリツバメとは「Woodswallow」で「森燕」である。
これにはマグパイ、カラウオン、ブッチャーバードなどが分類されている。
名前だけとっていくと、スズメで、カラスで、ツバメということになる。
なんとも総花的な分類。
動物学者ではないので、詳しいことはいらない。
つまり大きくはマグパイと同じカラス分派であると覚えておけばいいだろう。
Wikipediaにはオス、メス、幼鳥と3つの分類写真が載っている。
● オス [Wikipedia]より
● メス [Wikipedia]より
● 幼鳥 [Wikipedia]より
メスは喉元下にあたる部分が褐色である。
幼鳥も同じである。
よってこの2つはちょっと目では見分けがつかない。
● オス
● メスか、それとも幼鳥か?
身体の大きさからいうと幼鳥のようです。
● オス
● メスか、それとも幼鳥か?
● ちょっとブレていますが、ペアか親子か?
頭の周りが褐色ですから、やはり親子でしょう。
いつものように、サイトから面白い、あるいはほほえましい記事を拾ってみます。
『
think & thought
http://blogs.yahoo.co.jp/bilambil128/folder/545074.html
今日紹介するのは巣立ったばかりの若鳥
ブッチャー・バード
オーストラリアのほぼ全土で見かける事ができる鳥で
体長は約30センチ近く
ちょっと、ぽっちゃりした感じで可愛い~んだけどこれは肉食!!!
主食は昆虫!!!
どこかの誰かがすでに餌付けしたのかな?
私がすぐ側に立っても逃げなかったの
むしろ首をかしげて愛敬振りまいているようにも見えたもん!
と、突然!!!
壁に向かって弾丸飛び!?
一瞬の出来事だったけど…
どうやら、壁をはっていたクモを素早くキャッチしたらしいの
先月の始め家の真横にある木の高~いところの枝葉の合間に隠れるように作られた巣
そこがこのブッチャーバードの生れた所だと…私は確信してるよ
そのもう一つ向うの高木に去年見つけた巣で生れた
ブッチャーバードのヒナだと思うの!!!
来年はどの木かな???
バルコニーの前に伸びてる枝には
オリーブ色したオリオールって鳥が今忙しく巣を作っている最中だよ
』
『
オーストラリアふらふらチャリンコ旅 13日目
http://homepage3.nifty.com/telemark/Aus.bike13.htm
○虐殺屋に襲われる!
今日から一人でのチャリンコツアーとなるので、荷づくりを最初からやり直し、9時半頃、遅い出発。
いなか道をゆっくり走っていると、なんと野鳥(Pied Butcherbird:直訳すると「マダラ虐殺屋鳥」。
名前からしてすごい!)2羽が襲いかかってきた。
2羽がともに私を追いかけ、交互に頭めがけて飛びかかり、波状攻撃を仕掛けてくるのだ。
道路の幅を目一杯に使って蛇行しながら逃げるのだが、鳴き声と羽音で私に迫ってくる。
「ピエー。」バタバタ。
「おりゃー。」
「キエー。」バタバタ。
「このやろー、なにすんだあ。」
こっちは、前も見なければ運転できないし、斜め後方から襲撃してくる野鳥を奇声を発して牽制しなければいけないし、チョー大変である。
彼らは、200メートルほど追いかけて襲撃をやめた。
なんとか助かった。
この鳥にはその後も、2度ほど襲撃される機会に遭うことになる。
攻撃的な鳥だ。
』
次はビデオ。
この鳥、マグパイと同じく鳴き声がよろしいようで、鳴き声を撮ったビデオが多いようです。
『
Pied Butcherbird:
http://www.youtube.com/watch?v=dvEzcZJUXhM
Pied Butcherbird:
http://video.google.com/videoplay?docid=5998205871880213685
Pied Butcherbird Singing:
http://www.youtube.com/watch?v=9Gf-X97bbQY&hl=ja
The Pied Butcherbird.wmv:
http://www.youtube.com/watch?v=KfaplSc5ieM&NR=1
』
【◆ その後 ◆】
[9月08日]
家の前の排水緑地は300mくらい続く。
そこにある木々にマイナーの巣を2つ見つけた。
3つ目に見つけたのが、ブッチャーバードの巣。
こんな近くに住んでいるとは思ってもみなかった。
これなら確かに、わが庭に訪れた最初の鳥というのもうなずける。
[9月28日]
どうもヒナが孵ったように思えるのだが。
下の写真では巣からクチバシを真っ直ぐ上に突き出しているようにみえる。
が、である。
不思議なことにブッチャーバードが抱卵した姿を見たことがないのである。
あれで、孵化するのだろうか。
単なる写真解釈の間違いということもありますので、もうすこし、様子を見てみたいと思っています。
やはりいました。
2羽は確認できました。
小さな声で鳴きます。
このブッチャーバードのヒヨコについては「別稿」でどうぞ。
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